ヤギというのは、草食動物だからか、なんとなく、やさしき弱者のイメージがあるけれど、この絵本に出てくるヤギは、かなり悪いやつです。
おばあさんが丹精こめて育てて麦畑を荒らした上、「出て行け!」と言うおばあさんを反対におどしてしまうのだから。
ヤギの武器は、ガラス目玉と金のつの。その武器には、誰も対抗できないのです。
動物達が追いやられるたびに、
「このヤギを最後にやっつけれるのは何だと思う?」
と子供たち。
でも、最初に出てきたのがクマ。そしてオオカミ。強さの象徴といえるような動物たちがどんどんやられていくと、
「もうだめなんじゃないの、お母さん?」
と息子。
でも、ヤギは、思いもよらない生き物によって、最後には簡単にやっつけられてしまいます。
最後に正義が勝つ!わかりやすいです。それが、民話や昔話の好きなところです。