確か小学二年生のゴールデンウィークだったと思います。この本にあるように子どもたちだけで泊り合宿をする旅に息子を行かせたことがあります。
一人っ子だし、集団で子ども同士で過ごす経験をさせたいと思ってのことでした。
この絵本のように子どもの気持ちを優先したわけではなくて、親の行かせたい気持ちを優先させて行かせたのです。
二泊して楽しそうに帰ってきて来年も行きたいと話していたものの、次の年になったらやはり行かないと言います。
この絵本を読んでいると、その時の子どもの気持ちってこんな風だったのかな?と思えて来ました。
子育てをする中では、子どもの気持ちに添うというよりは、親のさせたいという気持ちが優先してしまう時があります。
そんな時にはやはり親の気持ちよりは子どもの気持ちをまず丁寧に聞くことの方が断然大事だとは思うのですが、そうはできないこともあり、過ぎた時間の中で「あああの時はこうだったのだ」と反省することも出て来ます。
息子はその体験もとうに忘れたように、お話を別のものとして切り離して読んでいましたが、私はどうしてもその時のことが思い出されてしまいました。
子どもたちといつも身近に接していらっしゃる柴田さんらしいお話だと思いました。