こどもには、ぜ〜んぶ本当にある世界として捉える、優れた能力があるようです。大人が頭の中で考えてしまう事柄を、瞬間にこころのどこかで体現できるかのようです。この絵本のすばらしさは、それをストーリーテラーとして世に問うてくれたことだと思います。
大人が道具か舞台としている「押し入れ」と、演じている人形劇の主人公「ねずみばあさん」を、こわいものとして紹介する大人のありふれた日常から、やがてこどものこころのなかへ、古田ー田畑さんコンビのとんでもない妄想へと突入していくなんて、二段仕立てでおもしろい。こどもと一緒になって楽しみました。
こどもは言いました、「てをつなぐと、だいじょうぶなんだよ」と。
どうやら表紙絵のことかと考えた私でしたが、よ〜くよ〜く絵を見てみると、こどものいう意味がやっとこさ・・・。
やはりこどもの感性はすばらしい!これからも読み継がれる絵本になって欲しい
一冊です。原作者の構想と躍動ある鉛筆画に、感謝。