表紙を見ると、なんだかとても幼い子向けの絵本のようですが、内容が実にいい!
4年生のクラスの読み聞かせに持っていったのですが、子供たちも私同様、感動していました。
身近などんぐりを擬人化し、小さなどんぐりの実の目線で語られる物語。
自分に名前を付けてくれた、こうくんに対する長く変わらない不変の友情に、ホロリとさせられます。
この小さなどんぐりに、すっかりやられた。そんな気分になります。
小さな実のどんぐりは、やがて人間のこうくんよりも大きくなり、年月がたち、忘れ去られても、温かくて熱い友情の心の灯が、ずーっと灯り続けているのです。
そんな思いに、いつしか忘れていたはずの、すっかり大人になったこうくんの心にも化学変化が生じて、何かを感じ寄り添うように、また惹きあうところが、本当に素敵です。
なんだか、無性にどんぐり拾いに行きたくなる、心にしみる絵本です。