私も子どもの時に大好きだった本です。私の思い入れの強い本は「いいでしょ、面白いでしょ」光線が出すぎてしまうらしく、我が家の子ども達には今ひとつ評判が良くないというパターンが多いのですが、この本は全員が大好きです。特に「山のぼり」と「いやいやえん」は何度読んだことでしょう。
「山のぼり」では、子ども達も私も「みんなはりんご(ばなな、みかん)を一つたべました。しげるは、二つたべました。」のフレーズが大好き。しげるくん期待通りやってくれますな、と思いながらページをめくっていくのです。
「いやいやえん」ではおもちゃが出て行ってしまうところがうけています。
他のお話も、現実には起こり得ないのに、子どもの世界では本当に起こってしまいそうなワクワクするものばかりです。中川李枝子さんはさすが保母さんだけあって、子ども達のちょっとした仕草や行動を描いていて秀逸です。
実は私は、子どもの頃いやいやえんのおばあさんの絵が怖くて子ども心に威圧感を受けていたのでした。今でもおばあさんの絵だけ線が太くて、異次元の人のように感じられるのですが、そう思いませんか?