この絵本は表紙はともかく、中のページも全て白黒。唯一色がついてるのはリンゴだけ。それだけにリンゴがとってもおいしそうに見えます。主人公の女の子が丘の上でリンゴを食べようとするとリンゴが転がってしまいます。そしてリンゴを追いかけながら走っていくとうさぎ、りす、くまに出会います。そしてリンゴを拾ってもらうよう頼みますがリンゴの転がりが早くてなかなか拾えません。皆一緒に転がってしまいます。やっとリンゴをつかめたら皆でひとつのリンゴを食べます。とってもおいしそうな音をさせて。最後には種が残りそれを丘の上に植えます。私が一番好きな場面は、皆でリンゴを食べてる時の表情!女の子が食べて「ニコッ」うさぎが食べて「ニコッ」りすが食べて「ニコッ」くまが食べて「ニコッ」。リンゴのおいしさが伝わってくるし、何と言っても食べた後の満足気な顔。食べてる時はまん丸お目めなのに、食べた後は目が垂れ下がってお口はふっくら。この表情はこの絵本を見てみないとわからないし、とてもうまくは伝えきれません。白黒なのにあったかさを感じれて、ほんわかした気持ちになれます。りんごの赤味がひきたっています。