『銀河鉄道の夜』などの童話で有名な宮沢賢治の授業風景を描いたノンフィクション。
伝記などで読んでいた姿そのまま、そのユニークな授業に拍手!です。
生徒が朝教室に行くと黒板に細胞の図。
チャイムが鳴ってしばらくすると窓の外の木の上から、
「きょうは、おもてで授業やるぞう。さあ、みんなこい。こい。こい。」
自然の中で細胞の講義が始まります。
生徒との対話から授業が展開していく素晴らしさ。
弁当タイムや水遊びも盛り込んだ展開。
生徒も、知識や感受性をしっかりと吸収しているのが、
そこここに感じられます。
最後には「みんなの幸福とは?」という哲学的な問いかけもあります。
宮沢賢治の作品に共通するのですが、
授業での先生の言葉遣いがとても美しいです。
こんな師弟関係、いいですね。