私が小学生のころ、国語の教科書で読んだお話です。宮沢賢治さんの作品では有名なものですよね。すっかりお話の内容も忘れていたので、なんだかとても懐かしくなりました。
主人公は、イギリスの兵隊の格好をした、キザで見栄っ張りの2人の紳士。その見栄っ張りな性格が災いを呼びます。注文の多い料理店で危うく怪物たちに食べられそうになった2人。その経過が面白おかしく描かれています。スズキコージさんのおどろおどろしい絵がまた、このお話にはぴったり。最後に出てくる目がぎょろぎょろとした怪物もとても効果的に描かれています。
最後にはものすごい恐怖で顔が一ぺん紙くずのようにしわしわになった2人。
牛乳クリームや酢の香水を落とすためでしょうか。やれやれと一緒にお風呂に入っている様子が巻末に描かれているのですが、なんとも微笑を誘います。
有名な宮沢賢治さんのお話も挿絵一つで、こんなに印象が変わってしまうのですね。
いろいろな方が「注文の多い料理店」のお話に挿絵をつけていらっしゃると思いますが、それぞれいろんな宮沢賢治ワールドが体験できるのではないでしょうか。