うちの息子は一人っ子で、何事もゆっくりのんびり。
おともだちはみんな上手に名前を書けるのに、自分ひとり、みみず文字しか書けないレオくんに、いたくシンパシーを感じたようです。
でも深刻に扱うのではなく「みてこの変な字、ははは〜!」
と笑わせてしまう、ほんわかとユーモラスな絵がお見事。
このいろんな「できない」ことの羅列が面白くて、息子は笑いころげながら読んでいました。
「いつかできるようになる」ことを「花が咲く」とした表現は、とても素敵ですね。
でも子供には「花が咲くしるしをじっと待ち続けました」というところでひっかかりがあったようです。(しるしってどういうこと?って聞かれても・・・。)
季節が巡ると花芽がふくらんでやがて花が咲く、という自然の流れををわかってからは、ますますこの本を楽しめるようになることでしょう。
ここに出てくるレオは小さなトラの子だけど、自分に自信がもてなくなっているもっと大きな子や、大人にだってレオの成長ぶりは心の支えになるかもしれない。
人と違っていてもいいし、自分にもいつか春が来るのだということを信じられる、前向きで楽しいストーリーです。