たまごの殻から出て、たまごにいちゃんは、すっかり、お兄ちゃんらしく成長しました。
でも...弟や妹たちが、お母さんに甘えているのを見えると、なんだか、たまごの頃がなつかしくなって、涙が出てくるのです。
子供は子供なりにがんばっているんですよね。
でも、弟や妹が出来た途端に、子供が赤ちゃんがえりするように、いくつになっても、やっぱり、お母さんが恋しい。
そんなたまごにいちゃんを見て、
「たまごの殻のかわりになるものを持ってきてあげるよ。」
と言って、探しに言ってくれるたまごにいちゃんの友達も最高です。
それは、コップだったり、やかんだったり、箱だったりして、やっぱり、たまごの殻とはぜんぜん違うのだけれど...
でも、大きくなるっていうことも、いいことがあるんです。
前できなかったことも出来るようになったし、もっと大きくなって、お父さんみたいに強くなりたいんだ、と元気に言う友達に励まされて、たまごにいちゃんも、ちょっとだけ元気が出てくるのです。
いい友達に恵まれてよかったね。
子供の成長過程を見るようで、なかなか楽しい絵本です。
この絵本、シリーズになっているので、「たまごにいちゃん」を先に読んでから、読むほうが楽しいです。