「よく にあうこと」かあさんはそういいながら、とむくんに
とうさんのマフラーをまいてくれた。
とむくんはそれ以来、苦手だった事に出会うたびに
とうさんのマフラーをにぎりしめると勇気が出た。
大きな黒い犬、おにごっこ、乱暴者だったよしはるくんも
一人でおつかいも、とうさんのマフラーがあったから克服できた。
そんなとむくんみて、かあさんは涙を流す。
古本屋でふとみつけた絵本、背表紙にあまんさんの名前。
たったそれだけで選んだ本でしたが、期待通りの作品でした。
とむくんが一人称でたんたんとその日の出来事を語るのですが、
本当に心に響きます。
どんどん成長していくとむくんの姿に、私は彼のかあさんに気持ちを
重ねました。
ちょっと弱虫さんがそれぞれの「まほうのマフラー」を持てたら
いいな。