子どもが歩き出すときの親の心境がこの親熊さんの(私にはお父さんに見えますが)の表情ですてきに描かれている作品。
子熊ちゃんは歩き出すまで淡々とした表情で描かれているのに比べて、お父さん熊の表情の豊かなこと。
子熊ちゃんが笑っているのは最後のページ、お父さんと手をつないで歩いているところだけ。初めて歩いた喜びでしょうか。
そして裏表紙では、一人で歩いている姿が描かれていますが、その表情はまた淡々としている。
この本を読むと、親が憂いたり喜んだりとは全く関係ないところで、子どもは子どものペースで歩いていく、成長していく、のだなぁと改めて思ったりします。
願わくば、
転んだときもこれくらいの余裕を持って子どもが自ら立ち上がるのを見守って待てる親でありたい。