大人になったヤマメのピンクは、恋人のパールを連れて、
卵を産むために生まれ故郷の川に戻っていくおはなし。
ピンクシリーズの第3弾。
村上康成さんは無類の釣り好きだけあって、
村上さんが描く魚や川の中の生き物たちは、
みないきいきしています。
村上さんの絵本には、生き物や自然に対するやさしさ、愛おしさを感じます。
ピンクとパールが帰ってきたふるさとは、
川が汚れ、大きなダムができていました。
それでも、子孫を残すために二匹は必死にダムを上ります。
あまりにも魚たちには、過酷な環境。
作者は、静かに私たちに語りかけます。
「これでいいのか?」
「みんな必死に生きているんだよ。」
もう少し、自然に優しくなろう。