初めて子供に読み聞かせた時の私は「なんでこれがみんなに指示されるんだろう?」といった感想を持ちました。最後の「まだご飯があたたかかった」というページがもしこの本の伝えたい事だとすると、小さい子にはまだ分からないだろうし・・という感じでした。けれども3歳の息子が良くリクエストしてくるのです。
途中かいじゅうたちと踊ったり、行進したりするページがあり、そのページでは文章がないので、私にとってはそのページをどのタイミングでめくるかという課題もありました。
そして何回か読んでいるうちに、物語の途中の”(かいじゅうが)歯をがちがちさせ”というところで子供たちに実際に「こんな感じかな」とやってみせたり、また”行進”のページでは実際に本を行進しているように動かしたり、”木にぶら下がっている”絵のページでは「おいおい、そんな大きな体じゃ木が折れちゃうよ」と突っ込んでみたり、そんなことをしてみて、ますます子供が楽しそうに本を聞いているところを見ているうちに、私も子供の想像の世界にちょっと近づけたような気になったのか、お気に入りの本になっていきました。
大人には何回か読んでいるうちに良さが分かる本かもしれませんね。