第1次大戦前後のアメリカ・アパラチア山脈のそばに住んでいた女の子のクリスマスのお話です。
ですから、この絵本に登場するサンタクロースは、今どきのサンタに比べると、姿かたちが少々異なっていました。
イラストは、私の大好きなバーバラ・クーニーなので、時代背景や現地の資料を調べて、それにあったサンタクロースを描かれていたのだと思います。
(バーバラ・クーニーって、こういう伝記っぽい作品が好きなようです)
内容は、このあたりに住む人たちは「バルサムモミ」というもみの木を使ってクリスマスツリーを作っていた。という話なのですが、
主人公のルーシー一家の生活を見ることで、当時は(戦争のためか)物資不足であったことや、男手が戦争に取られていて、お母さんが「一家の大黒柱(代理)」として密かに頑張っちゃうあたりが描かれていて、
とても読みがいのある深い内容の絵本でした。
とにかく、クーニーがこかまいところまで描写してくれているので、1ページ1ページ、じっくり楽しく読むことができます。
私は個人的に、特に名前も登場しないルーシー一家に飼われている「黒猫」がとても気に入っています。
「黒猫」の仕草や視線がとってもいいので、気になる方はチェックしてみてください!