ウソばかりついている子うさぎのために、母うさぎはマスクをさせました。
「これで ちっとは うそをつくのが へるだろう」
ところが、子うさぎのウソは全く変わらなく、つらつらと友達や近所の人を騙すのです。
そんな時、オオカミがやってきて、子うさぎはオオカミに食べられそうになってしまます。
ここで、昔話などでは、怖い目に合うんでしょうが、この絵本では、オオカミまでも、子うさぎのウソにまんまと騙されて、子うさぎは助かります。
もしも、この絵本が、「うそ」の善悪について語ろうと思っていたのなら、失敗してしまったような気がします。
だって、子うさぎはウソばかりついて、みんな迷惑をかけていたのに、そのウソによって命拾いしたんですもの。
まるで、読んでいる子供達にウソはいいものだといっているように思えました。
広瀬弦さんのイラストがいいだけに、もう一つ手を打って楽しめる内容ではありませんでした。