あの『ぐりとぐら』の作者、名コンビが贈る教訓に満ちた絵本です。
図書館で目にしたときは、挿絵のかわいらしさとほのぼのとしたタイトルからとてもかわいいお話を想像していたのですが。こんなお話になるとは。。。
ある日、ゆうじはおもちゃの飛行機ときつねの宝物「そらいろのたね」を交換します。
ゆうじがそれをお庭に埋めると、不思議なことに小さなお家が生えてきました。それがどんどん大きくなって、住む動物も増えてきます。
それを見たきつねは仰天し、飛行機を返すからこの家は自分の物と主張しますが。。。
この作者たち、芸が細かいことでも有名ですがサービス精神も旺盛。おなじみの動物たちが随所に登場します。
どんどん大きくなるお家、住み着く仲間達は見ているだけで楽しいです。
しかし、このきつね かわいい外見をして「さるかに合戦」のさるみたいな性格ですね。
宝物にしていた「そらいろのたね」の実体も知らなかったみたいですし。
この種、実は埋める人の心を反映して、空の色のように七変化するものだったのかもしれません。
「欲張ること」「約束を破ること」への戒めを含んだ絵本。
でも、怖いところは絵になっていないし、小さいお子さんも楽しめると思います。
繰り返し読めるいい絵本だと思います。