小さい頃、自分が大好きだった「いたずらきかんしゃ ちゅうちゅう」「ちいさなおうち」「せいめいのれきし」のバージニア・リー・バートンの作品。
特に「せいめいのれきし」を、夢中になって貪り読んだ記憶が鮮明に残っています。
この作品は邦訳が1978年なので、読んだことはなかったのですが、一目見てバートンの作品と分かるもの。
初版自体は1943年。
特徴のある色づかい、古き良きアメリカを偲ばせる町並み、そして何よりも手の込んだ構図は、誰にも真似できないものです。
まん中に除雪車ケイティが描かれていて、その周りをケイティの色んな姿で囲っているという構図は、見ているだけで飽きることがありません。
物語は、大雪が降った日のケイティの活躍を描いたもの。
ジェオポリスという町は大雪に包まれてしまい、ケイティ以外は動くことができません。
警察、郵便局、電話局、電力会社等々から、頼まれて次々に除雪していきます。
疲れたなんて弱音は吐かず、ケイティの活躍で町は機能し始めるのですが、町の仕組みまで分かる優れた絵本だと思います。
車好きにたまらない魅力に溢れた作品なので、車好きなお子さんに特にオススメします。