恥ずかしながら、大人になるまでこのお話を知りませんでした。
何年も前に、幼児用の読み聞かせ会で初めて聞いて
「こんな悲しい話・・・。」
と、涙が出そうになりました。子供はもちろん小さすぎて理解できず、その時は終わったのですが、私の中にはこのお話は強く心に残りました。
絵本にも泣けるお話はいろいろありますが、死や別れをテーマにしたいかにもストレートなお話や、「この話は感動して泣けますよ。」的な演出がたくさんの本は逆に冷静になってしまいます。
友達を思うあまりのあおおにの行動がけなげでせつなくて、何とも言えない気持ちになりました。
読後感はいいとはいえないかもしれませんが、聞いた人もいろいろと考え感じることができる素敵なお話だと思います。
また、優しい鬼の人柄を表わすような柔らかい表情など、この本の絵もお話によく合っていると思います。