表紙の絵を見た瞬間、さっと絵本を後ろ手に隠し、
「この本の作者はだ〜れだ?」と、嬉しそうに聞く娘。
そして、
「難しい漢字は読めないんだけどね、『モチモチの木』と『ふき』をかいた人!」と、満面の笑みで教えてくれました。
「モチモチの木」は、娘が小さい頃からずっと大切にしている絵本。
いつもどこか心の奥深いところにあって、時々思い出しては、読んでみたくなる・・・、娘にとって、そんな本なのだと思います。
花さき山に咲く一面の花は、モチモチの木のように、はっと息を呑むほどの光り輝くまぶしさはないけれど、一輪一輪が、可憐に、力強く咲いているのが印象的です。
―やさしいことを ひとつすると ひとつ さく―
「今日もきれいな花をたくさん咲かせてくれたね」と、娘に言うと、ちょっとだけ照れくさそうに、にこっと笑って、「うん」と答えてくれました。