知らない人がどれだけ笑顔をつくろっても表面上の事かもしれないよ。ついて行ってはいけないよ。
隠された本音が、鬼というモチーフで語られているように思ったのですが、深読みのしすぎでしょうか。
形勢逆転、まゆが熱湯に鬼を投げ込むシーンは憂さが晴れる気さえします。愉快痛快です。
娘は、台所に立つ傍らにきて「なんか おてつだいしゅることなぁい?」と聞いてきます。どうやらまゆの真似みたい。
また細かな絵も魅力です。特におにぎりのシーンは本当においしそうで、娘ならずとも私までもが何度見ても楽しいページです。
おいしそうな特大おにぎり、お尻が痛くて寝転がっている鬼にはちゃんとお箸が、一方まゆにはスプーン、キツネくんにいたっては手づかみ。
手作りらしい竹の箸置きにやまんばの母さんがこねたらしいコーヒーカップ。お母さんは子供達に食べさせておいてコーヒーで一服です。
お母さんとまゆの腰巻は色違い。なかよしですね。挙げたらキリがありません、丁寧で何度見ても新しい発見がある挿絵がとても素敵です。
前衛的な話として『やまんば山のモッコたち』 というやまんば山の四季を追う童話集が、児童文学として出版されています。こちらは絵本ではなくハードカバーの本です。
やまんば母さんの育児はかっこよくって、もっぱら私の育児バイブルです。
また本としては未出版ですが、月刊こどものともにもまゆのお話があります。探してみてね。