最近は、長い童話でも、1人ですらすらと読めるようになった娘ですが、関西弁で書かれたこの本は、まだ内容を瞬時に理解して読むには難しかったようで、何度もつっかえながら、苦労して読んでいました。
でも、その分、じっくりと時間をかけ、「絵を読んでいる」様子が、娘の真剣な横顔から伝わってきて、これこそが「本物の絵本」のもつすばらしさだなあ、と実感しました。
田島さんの絵には、それだけの迫力があり、絵本のおもしろさが凝縮されていますよね。
娘は、初めて見る(?)地獄の絵に、至る所でびっくり!
悪いことをした人が落ちるという地獄には、いろんな怖いものがあるらしい。
死んだものの着物を剥ぎ取るという「しょうずかのばあさん」。
今までしてきた悪いことが全部写ってしまうという「じょうはりのかがみ」。
もちろん「えんまだいおう」もいる。(娘は、「あっ、「おじゃる丸」に出てくる閻魔大王だ!」と喜んでいました。)
でも、このお話、地獄が本当に恐ろしいところなのか、実はとってもおもしろいところ(?!)なのか・・・「怖いのに笑っちゃう」ところが楽しいんですよね。1度見たら忘れられない地獄の光景!
娘は、地獄は死んだ人が行く場所なのに、その人たちが歩いたり、しゃべったりしているのが不思議に思ったらしく、「この人たち、死んじゃったんじゃないの?」と、確かめていました。
また、そうべえが病床で目を覚まし、生き返った場面では、
「きっと赤ちゃんになって、また生まれてきたんだよ。でも、この大きさは赤ちゃんには見えないよね。子どもくらいかな?」と、ここでも混乱気味の様子でした。