落語がもとになっている絵本。
まず自分が一読しての感想は、おもしろくて子供も気に入りそうな内容だけど、息子が読んで理解できるのか少し心配。というものでした。
そうべえは「かるわざし」ですが、まずその言葉からして、聞き慣れない言葉や言い回しが多いうえに、登場人物たちが話すのは息子にはなじみのない関西弁です。
でも息子は「これおもしろい」と言って何度も読んでいます。
鬼のお腹の中で暴れたり、くしゃみ、オナラ連発…というところに6歳男子として否応なく魅かれたのは間違いないだろうと思いますが、地獄ってどんなところなのかなという興味もやはり大きいのかな。
鬼に食べられたり、熱湯の釜、針の山……
うちの息子は、強がって平気なふりをしますが実は鬼とかすごく怖いみたいです。
現世でした悪事が鏡に写り、地獄に行くか極楽に行くかを閻魔様が裁くという仕組みがとても気になるようで、読みながら「ぼくは悪いことは絶対しない」とつぶやいていました。
何度かおもしろそうに読んでからようやく「かるわざしってなあに?」「やまぶしってなあに?」といった質問が出てきたりしました。
一字一句すべての意味はわからなくても、全体として筋を理解し、勢いのある言葉におもしろみを感じながら、作品を味わえるようですね。
1人で読むのもいいですが、落語の語り口ですので、うまく音読してあげられたらもっと楽しいだろうなと思います。