なんとももの悲しい絵というのが、この本の第一印象でした。きっと、ふうちゃんからは街がこんなにみえていたのかもしれません。
お父さんが亡くなり、淋しい思いをしているのだけれど、母親も残業し必死になって働いているので、なかなか甘えられないふうちゃん。その表情がとっても悲しそう。
しかし、ガラス工場の煙突にのぼったら、今までの暗い感じとは一変して明るいきらきらした絵とふうちゃんの表情が印象的でした。お父さんとの思い出や、お父さんに会えてふうちゃんだけでなく私も救われた気がしました。煙突はすぐに取り壊されてしまいましたが、お母さんと海にいく約束をしたふうちゃんの心踊る表情に安心されられました。