君島久子訳、若菜珪絵の絵本を読んでからこの本を読むと、同じ文章でありながらテイストがずいぶん違うことに気づきます。
一つは訳です。
「むかしむかし」で始まる定型パターンから、ぐっと今風な翻訳になっています。
子どもにはこれが一番合うのかも知れません。
もう一つは絵です。
中国を代表するアニメ作家の絵だということ。
こちらは、自分がイメージする中国らしさから脱してしまっているので、少し軽すぎるような気もしました。
しかし、子どもには違和感なく受け入れられるのだとも思いました。
『魔法の筆』の異本の中で、一番子ども受けする絵本のように思いました。