丸が、少し一部が欠けている物が、ころころ転がっています。欠けているために、そのころがりがスムーズではありません。だから、その欠けた物を探しているのです。そして、とうとう、欠けた部分とピッタリはまる物と出会います。
単純な絵、そして、文章も短く、読み手の想像がかきたてられます。欠けている時は、早く転がることができなかった分、いろいろな天候を感じ、色々な場所をじっくりと味わうことができましたが、いざ、真ん丸くなった時に、ゆっくり語ることも、そして歌うこともできなくなってしまいました。本当の幸せとは何か、気づかせてくれたような気がしました。
自分の生き方がどうあるべきかを、じっくりと考えることのできる、とっても奥の深い絵本だと思います。