この本も大好きでよく読んでいました。
あの頃はパズルのような感覚だったんだと思います。
そこにどんな意味が込められているのかも分からずに、何回も何回も。
ぼくはかけらを探してる。
花や虫に出会い、いろんな天気や山も乗り越えて。
どこかにあるはずの、ぼくのかけらを探してる。
これってそのまま現代人にも当てはめることが出来ると思います。
いつもどこか満たされない、そんな状態。
いろんなものに出会っても、大きすぎたり小さすぎたり。
時には無理をして壊してしまったり。
そうやって繰り返しながら、自分と、そして自分に足りないものを求め、さまよっている。
でもぼくは、ピッタリのカケラを見つけても
「何かちがう」
と思って、そのカケラと別れ、また一人で転がっていく。
小さい頃は「何でわかれちゃうの?ピッタリなの見つけたんだから、そのままでいいじゃん!」と、「ぼく」の下した決断に何度読んでも納得できませんでした。
今なら分かる気がします。
そして、このピッタリだった「カケラ」さんは素晴らしいです。
「誰かのものになったって あたしはあたしよ」
彼女の言葉ですが、かなりの名言です。
自分を見失いがちなこの世の中で、こんなセリフを迷いも無く言える人って、いったいどれだけいるんでしょうかね。
私もしっかり自分を持った人間になりたいです。
この本は疲れた大人にこそ読んで欲しいですね。
お子さんは、たぶん色塗りすると思いますよ!
私は3ページくらい塗ってやめました・笑
モノクロが魅力の絵本ですが、でもそうすることで、自分だけの絵本になるかも知れませんね☆
絵本は考えたり、楽しんだりしてこそ存在価値がありますから。