この本とは、図書館の方が子どもに読み聞かせてくださって出合いました。読んでくださる方の声がとてもやさしく、「あったとさ、あったとさ〜」とゆっくり語りかけてくれるのを聞きながら、大人の私も心地よかったのを記憶しています。
この本の良さの1つは、お話が詩のようなリズムを作り上げているところだと思います。余計なことばが入っていないので、子どもたちにはとてもわかりやすく、絵の世界に入り込めるようです。
あと、静と動が交互にやってくるストーリーの流れがいいですね。ピアノが、石鹸が、電話が、桃が、泡立て器が、それぞれ静かにそこにある状態から、一気に子どもたちといっしょに動き出す…その連続性が読む側ををひきつけていると思います。