くま君は体が大きくて声も大きい。
だから、りすくんはいつもいつも
「ブランコかわって!」「おもちゃかして!」と言われたら
うん、いいよ・・・しか言えませんでした。
でも、事件はえんのおやつの時間におこりました。
大好きなプリンを、
「おそいなぁ、ぼくがてつだってやるよ!」と
食べられてしまうのです。
ダメって言えなかったりすくんは、
くやしくてくやしくて、夜寝る前に一生懸命考えます。
食べられたこともだけど、「ダメ!」と言えなかった
自分のこともくやしがります。
そして、食べられてイヤだったってあしたくまくんに
ちゃんと言おう!と決心します。
言わんかったらずっとこのままや。
くまくんはしらんままや。
言わんかったら、もっとくやしいことがあるかもしれへん。
そう。悪気があってもなくても
こういうことって多々あります。
でもそのときにちゃんと「ダメ!」「イヤだ」が言えるかどうか。
ここが大事だと思います。
兄ちゃんも「人の嫌がることしちゃだめだよ」と育てましたが
幼稚園へ入るときには、
「いやなことはいや」と言わなくてはダメだよと
何度もいいました。
優しい子ばっかりじゃないですもんね。
自分の気持ちは、言わなくちゃ相手にはわからない。
幼稚園、保育園に入る頃。
小学校に入る頃に、読んであげるといいかなぁ。