新美南吉の童話『手ぶくろを買いに』の中に、親ぎつねが「ほんとうに人間はいいものかしら。」という言葉がありますが、この絵本もまた、人間ときつねがふれあうお話です。りえちゃんと弟のけんちゃんがきつねに出会うお話。きつねのりえちゃんも出てきます。現実にはありえにような出来事も絵本の世界で体験できることが、絵本の魅力ですよね。この絵本のように、人間ときつねが仲良しでいてくれるお話は、子供たちに安心して読んであげられます。そして、この絵本の素晴らしさは登場人物の心情が描かれているところです。他人を思いやる気持ちは、こんな絵本を読みながら自然に育っていくものかもしれないと思いました。ぜひ、皆さん読んでみて下さい。