お話も、酒井駒子さんの絵もとてもすてきで感動しました。はじめから終わりまで、主人公のりえちゃんの、「それで あたしね・・・」のような、おしゃべりでお話が進んでいくので、お話にす〜っと引き込まれていってしまいます。きつねとなわとびをして遊んだり、会話をしたり、現実ではありえないような不思議な光景が、酒井駒子さんの絵によって、より謎めいた感じで描かれており、ページをめくるたびにどきどきして、心地のよい緊張感がありました。色使いも決して明るくはないのですが、最後のりえちゃんと弟のけんちゃんがうれしそうに二人で帰っていく後ろ姿は、見ていて、心があったかくなりました。すてきなお話なので、ぜひ読んでみてくださいね。