表紙を見て、ルイス・スロボドキンの作品と分かる方も多いと思います。
それくらい、彼のパステル調の絵は特徴的なもの。
彼の作品では、「てぶくろがいっぱい」「ねぼすけはとどけい」を読みましたが、1944年には「たくさんのお月さま」でコールデコット賞を受賞しています。
そんな彼の1956年の作品で、邦訳は何と2011年2月。
55年経過しての邦訳って、凄いことだと思います。
良書は時を越えて生き続ける見本とも言うべきでしょうか?
原題は、One Is Good But Two Are Better。
「いっしょならもっといい」という題は、言いえて妙だと思います。
物語は、見開きで、左側には一人シーン、右側に二人のシーンがあって、一人より二人の方が楽しいという繰り返し。
例えば、
「ぼく ひとりで あそべるよ。
でもね、ふたりなら もっと たのしくなる。
ほらね」
というシーンでは、シーソーが描かれています。
至極単純な話なのですが、何故か心に響きます。
とても分かり易いシーンと文章で構成されているので、かなり小さい子でも共感できる内容だと思います。
ちょうど幼稚園に入園して、友達付き合いを始めた頃に、読み聞かせをするに相応しい作品です。
幼心にも、友達の大切さを気付かせてくれるはずです。