2匹の子ねずみスニッピーとスナッピーの小さな冒険物語。ある日、青い毛糸玉を遊びながら転がしていくと、着いたところは人間の家。見たこともない珍しいものだらけで、二人はびっくり。そこには大好きなチーズのにおいも漂っていて、あっと驚くできごとが待っていました。
「スニッピーは女の子、スナッピーは男の子……」と、指で示すところから始めるのが娘のお決まりとなっている絵本です。視覚的にも音声的にも動きのある表現・描写が大きな魅力で「ころんと のぼって、ころんと おりて、のぼって のぼって、またおりて……」のところは、思わず読み手のわたしまで体を上下に動かしながら、子ねずみたちの足跡を追ってしまいます。ここは娘も大好きなところ。指で「のぼって、おりて」のイラストをなぞるのが楽しいみたいです。あと、「ショクリョウダナ」やチーズが、いかにねずみにとって切っても切り離せない存在なのか、彼らの視点で描かれるところもかわいい。家の中の冒険部分では、鏡の存在を知らない二人のリアクションに娘が受けていました。
イラストは「100まんびきのねこ」同様、モノクロのペン画ですが、こちらはクラシックでお茶目な感じの印象を受けます。
英語でも有名な絵本ですが、日本語版も翻訳がすばらしく、とっても楽しい作品仕上がっています。いろんな魅力がたくさん詰まっていますよ。就学前後のお子さんから。