認知症のおばあちゃんの物語です。
ひろくんのおばあちゃんは、少し認知症が始まっていて、ひろくんのことをよしお、と、お父さんの名前で読んだりします。
そのことを、おばあちゃんは時々、むかしのくにへ行ってしまうから、と家族が表現していたことに、優しさを感じました。
おばあちゃんがお父さんの名前と間違えることにムッとしていたひろくんでしたが、
おばあちゃんが行方不明になって見つかった時には、むかしのくにへ行ってもへいき、ぼく、おばあちゃんのこになってあげると言っていて、
それはきっと、おばあちゃんがむかしのくにの人になってしまっても、おばあちゃんはおばあちゃん、元気でいてくれたらそれでいいよ、てことなのかもしれませんね。
認知症への理解の仕方がとにかく温かくて、万が一親に同じようなことがあった時、こんな風に見守れたらいいなと心から思いました。