現在、マータイさんに関する絵本は3冊出ています。
『その手に1本の苗木を』と『ワンガリの平和の木』と、この『ワンガリ・マータイさんとケニアの木々』です。
小学4年生の息子が、学校の総合学習で「MOTTAINAIを広げよう」を勉強することになり、早速三冊の絵本を読み比べてみました。
それぞれに、マータイさんの苗木を植える活動について描かれていますが、切り口は少しずつ違います。
中でもこの本は絵の力強さと同時に繰り返し出てくる「ザァユ・ニュンバ 人びとに平和を」という言葉が耳に残ります。
マータイさんの自伝も途中まで読みましたが、高等教育の場では母語は禁じられて英語のみを話さなくてはいけなかったそうです。
そうした背景を知ると、母語を通じての活動をしたマータイさんの祖国へかけた情熱は並々ならぬものがあったことが垣間見える気がしました。
一本の木からでも、たゆまぬ努力をすれば国を変えていくことができる。
子どもだけでなく大人の私にも希望を与えてくれる絵本でした。