私が読んだ時は、美しいと賞賛される絵もなんだか恐く、意味がまったく読み取れない空恐ろしい絵本でした。
1ページ1ページが謎で、なんとなく恐怖を覚えました。
この時の私だけの評価だと、星2〜3つでしょうか。
ところが!戸惑いつつ娘に読み聞かせた所、まず表紙に「きれいな絵やねぇ」と感心した声音。
途中「なぜ父親が海へ出かけたのか」「東屋」など説明を加えながら読んでいたら、「そんなのはいいから早く読んで!」と怒られました。
先を読み急ぐほどおもしろかったらしいのです。特に赤ん坊が連れ去られるところがおもしろかったとのこと。
どういう話なのかは説明できないようですが、窓のそのまた向こうへ行ってしまうという発想がおもしろいとのこと。
それからは一人でじっくり絵を見たり、読み聞かせ似も迷わずリクエストしたり、なかなかに気に入った様子。
あちこちで大人には意味がわからずとも、子供がたいそう気に入ったとのコメントを見かけますが、それが我が子で立証された気分。
なにがこんなに子供心を捉えるのでしょう。
ちなみに私は、父親が海で死んで、その報を受け取った時の話かと勝手に想像しました。手紙は死後に届いたと。
……頭の固い大人のこじつけでしょうか。