秋の終わりをつげる枯葉の少女と、冬を呼ぶこうま。
その言葉を聞いただけで、空想の世界が広がります。
ただ、4歳の子供たちにはどう映るのだろうと心配でした。
でも、心配にはおよびませんでした。
じっくりと話を聞いてくれました。
ふわふわ ひらひら
つめたいかぜが うずをまき、
ふゆのこうまは、おりてきました。
かれはのしょうじょは、
おどりながらいいました。
さあ、こうまさん
おおきな ふゆのうまになって、
たかいそらを とんでおくれ
枯葉の少女と冬の仔馬が出会うシーンです。
力強い版画の絵と、想像をかきたてる素敵な文章。
いろいろな冬を連想するような動物があらわれて、秋から冬へとかわる自然の現象に、
ただただ、圧倒されっぱなしです。
手島圭三郎さんの北の動物たちの慈愛に満ちたお話も大好きですが、
こういった幻想的なお話も、どんどん引き込まれていって、
何度も何度も読んでみたくなりました。