『All the World』が原題。
少し大きめの装丁で、表紙の雄大な絵が印象的です。
表紙の兄妹をメインの登場人物としつつ、いろんな場面で世界を体感するシーンを
いくつも重ねて構成された作品です。
様々な光景が実に生き生きとしていて、文章も簡潔にいい感じです。
おそらく訳文の見事さもあるのでしょうが、
活字も温かみのある、一風変わったフォントで新鮮でした。
つい先日、台風を経験しただけに、荒れ模様の描写には思わず迫力を感じてしまいました。
絵の迫力でいろいろ伝わってくるのですが、少し抽象的な世界なので、
子どもたちには少し難しいかもしれません。
むしろ、自分の記憶を呼び覚ましてくれる、大人向けかもしれませんね。