この本、はじめは食う食われるの関係から、友情が芽生えるか?という他の有名な本と同じテーマと思って読んでしまった。
だけど、何回か繰り返し読むうちに、そうじゃないことに気づいた。
たまたま、主人公がティラノサウルスだから、どうしてもそこに目がいってしまったけど、ティラノは、出会ってからその後は、一度も友達を食べたいとは思っていないよね。ごめん。よけいな思い込みが、素直にこの本を読むことの邪魔をした。
で、ティラノはうそをついて、エラスモと友達になった。でも、自分を偽りながら、友達関係を続けるのは苦しいし、続かないと思う。ティラノは偽りの自分を演じているつもりだったけど、実はそれは人をスキになったことによって、自分が変わることができたということなんだ。
そのことを気づかされてくれる、いい本。友達づきあいに悩む人に。