母が亡くなってから時折まだ電話がかかってくるような気がして、声が聞けたらと思うことがあります。
妻を亡くしたおじさんを慰めようとする小六の理子と季夫。
おじさんが前に手に絵を描いてくれたことを思い出し、手に絵を描くことを提案します。
その絵から物語が生まれるという不思議なお話。
息子に読み聞かせをしたのですが、私は世代的にも身近で大切な人を亡くした喪失感がまだ消えないことからも、おじさんの気持ちに寄りそいながら読んだため、
最後の方では涙ぐんでしまいました。
岡田淳さんの作品らしくそっと心に寄りそう優しい感じがするお話です。
大事な人が亡くなった時、また話をしたい、声を聞きたいと思うのは私だけではないんだなと思うと、ちょっと安心できました。