誰でも知っている日本の昔話が読みたくて、手に取りました。
優しそうな表情のおじいさんに対して、心底意地の悪そうなおばあさんの絵。
いかにも、カッとなった勢いでスズメの舌を切りそうな顔をしています(笑)
「すずめや すずめ すずめのおやどは どこじゃいな ちゅんちゅん」
と呼びながら、スズメに謝るために山へ向かうおじいさん。
途中、牛や馬を洗う手伝いを一所懸命にこなします。
お宿へたどり着き、スズメに会えたおじいさんは、おもてなしを受け、
金銀財宝の入ったつづらをお土産にもらう流れは、予想通り。
ここでお話が終わったとしても「誠意あるおじいさんの行為には報いがあったのね」
と納得できるのですが、ここで終わらないところがこのお話の面白いところ。
よくを出したおばあさんは、おじいさんの真似をして金銀財宝を手に入れようと
試みるのですが、おじいさんとは全く対照的な存在として描かれているので、
子どもにも善悪の行いの差がとても伝わりやすい流れとなっています。
「欲張ると怖い目に遭う」という教訓がとてもわかりやすい作品です。
是非読み聞かせて欲しい作一冊です。