さとしはネコがきらいでした。ところが、公園を通りかかった時に、ごみかごの前のダンボールの中から、ミャーミャーと、ねこのなき声が追いかけてきました。
このままにしておくと、きっとからすやヘビに襲われる、でも、ねこは嫌い…
さとしの気持ちの揺れ動きがいたいほどわかります。
じつは、私も猫なんて飼ったことはなかったのですが、空き地でひと晩中ないていた子ねこを拾ってきて育てた経験があります。頭よしよしくらいだったら触れましたが、自分でまだえさを食べることができなかった子ねこの世話なんて、想像もつかない世界でした。
そんなことを思い出し、重ね合わせることのできたお話でした。
さとしくんの優しい気持ちで、きっとクリアできることでしょう。
子ねこの目の中に写っている自分は、きっと大丈夫だよっという目をしているはず。