算数の呪い?な、なんて恐ろしい!
「みなさん、 たいていのことは、
算数の問題として かんがえられるんですよ」
先生のことばをきっかけに、呪い発動。
女の子の生活が算数の問題だらけになっちゃうお話です。
真四角の大きな本に、
「算数」と「呪い」の文字が、デカデカと並んだ表紙。
そのインパクトで思わず手に取る人も多いかもしれないですね。
(逆に恐ろしくて逃げる人もいそうですが)
ダークな色使い、
散りばめられた数字のコラージュ、
太文字大文字の多い文章。
主人公が「算数」にグルグル包囲され、囚われる様子を盛り立てています。
出てくる問題の勢いがものすごい!
読者も解かずにいられないのです。
私自身(小1の娘も)、算数は得意ではないです。
でも、そんな読者への救済もあちこちにみられます、親切!
問題の方向性と難易度を適度に散らしてあり、
どれかは興味を持って解けるように。
こたえは太文字で裏表紙いっぱいに。
そして、問題の中には
箸休め的に「これ、算数関係ないね?」って笑っちゃう、変なものも。
ゼノンおじさんの格子シャツ、そのこたえ、笑えます。
M&Mのチョコの使われ方や
女の子のカップケーキへの対応も抜群です。
おまけのあとがきも面白いですね。
呪いという印象に隠れていますが、
アイデアとユーモアがあふれている絵本です。
おかげで危惧した頭痛もなく、親子で面白く読めました。
おかしな形式をした算数ドリルみたいで、
根っからの算数好きには文句なく楽しい絵本でしょう。
とはいえ、私たち親子のように
それほどでもないほうでも手に取る価値アリです。
物語を追うのもゲームみたいで面白いです、
そして気づけます、
「日常生活は本当に算数だらけ」。
この絵本は親子で楽しい問題を引き出すヒントになりますよ☆
ハマりついでに、日本式の問題を。
1、スカイツリー(634m)をM&Mのチョコ(1個1センチ)ではかるとしたら何個必要?
2、じゃあ、富士山(3776m)なら何個?
シュールな風景だな〜
答えをついつい考えちゃう人は、本作をきっと楽しめる人。
ぜひユニーク算数に浸ってください☆