電車内のアナウンスは、やっぱり一本調子で読むべし。
「わにだー」「へびだー」「ぞうだー」
だって、「ここだ」駅のモデルは「小牛田」(こごた)なんですから。(仙台のちかくにあります。)
文がほとんどない絵本ですが、ほんわかとした雰囲気の中で、感じるところが多くあると思います。
「がたごとー がたごとー」。作者のとよたさんは、この部分で絵本を電車の揺れのように動かしながら読んでいました。たった、それだけでたちまち聞き手はうららちゃんと同じ電車の乗客になった気分になるのだから、驚きです。
9才の息子は、切符をおとしたうららちゃんのところでとてもあわてて「だめだよ、切符!」と騒ぎました。あたたかい春の日差しのような一冊です。