私は荒井良二さんがお話も絵も両方書いている作品が特に好きなのですが、この本もその中の一冊です。
まず荒井良二さんの綺麗な詩的な絵が印象的。その絵のBGM(?)として流れているトントンパットン トンパットンという音楽が更に雰囲気を盛り上げています。
ここはどこの国なんだろう?異国情緒あふれる場所でバスを待っている「ぼく」はゆったりと流れる時間に身を任せながらひたすらゆったりとバスを待ち続けます。おそらく一日近く待ってやっとバスがっ!
「あっ!」と見つけた時は本当にちっちゃくちっちゃく見えるのですが、そのバスが砂けむりをあげながらみるみる近づ
いて来るところは迫力満点!いままでのゆったりとした場面から一気に興奮が高まります。(息子の大好きなシーン!)
その後の展開はここで書いてしまわないほうがいいと思いますのでやめておきます。
最後にはまた、ゆったりとした時間がトントンパットン トンパットンというBGMと共に流れています。
この絵本を読むと、そんなに急がなくてもいいのかな、細かいことでいろいろ悩まなくてもいいのかなという気持ちになれます。