モノトーンで描かれた、ちょっと見慣れない動物たち。
そしてゆっくりと語りかける文章。
映像でいうと、ちょうど思い出の回想シーンのようなつくりです。
絶滅してしまった動物たちの姿を紹介しています。
親しみのない動物の姿とセンテンスの意味をとらえきれない息子は
「意味わかんない!つまんない・・」と不満気でした。
ところが、釘付けになったのが最後のページ。
それまで登場した10匹の動物の説明が書かれているのです。
ドードー インド洋のモーリシャス島に住んでいた飛べない鳥
・・・・・1681年 地球からいなくなりました
「地球からいなくなりました」という表現が繰り返され、
なんとも言えない、いたたまれない気持ちになります。
そして、私と息子がとった行動はもう一度初めからページをめくること。
彼らが生きていた、存在していたということを確かめるために。
息子は「日本にオオカミがいたんだね。もう絶対見られないんだ・・」と。
読み返してこそ、心に深く刻まれる作品だと思います。
小学生くらいのお子さんにどうぞ。
動物と人間、自然環境、いろいろなことを一緒に考えることができる1冊です。