うさぎさんが椅子を作りました。うさぎさんが作ったしるしに小さな尻尾をつけました。さて、このかわいい椅子をどこに置きましょう。「どうぞのいす」と書いた立て札と一緒に丘の上に置いておくとカゴ一杯のドングリを背負ったロバさんがやってきて、、、次々に訪れる動物たちによってどうぞのいすの上の「お客さま」はどんどん入れ替わっていきます。さて、次はどうなるでしょう。
可愛い動物たちと、素朴だけどいかにも美味しそうな食べ物たちによって繰り広げられる、ほんの少しの間に起こる「どうぞのいす」での出来事が、とても柔らかな絵によって、優しく、優しく描かれています。その中に「どうぞ」というほんの少しの優しい心と「ありがとう」の素直なお礼の心が何度も訪れてきて、大人も読んでいてほっこりします。
ストーリーは単純で、同じようなことが繰り返し起こっていて、小さな子でも理解しやすい内容です。うちでは、1歳になる前から読み聞かせていました。始めのうちは、「次は誰かな〜」といいながら読んであげて、子どももワクワクしながら聞いていましたが、理解が進むにつれて「次はクマさんだよ」などと答えをいうようになり、「おおっ」と驚いたのを覚えています。2歳を過ぎて自分で読めるようになった今では、「次は〜、、、リスさん!!栗持ってるよ」教えてくれるようになりました。
これから先も、子どもと一緒に楽しむことが出来る一冊と思っています。