「どうぞのいす」というタイトルに惹かれて、ずっと読みたかった絵本。小学校の教科書にも掲載されているそうです。(文章は多少省略されているようです)。
でも、この絵本はやはりこの絵、この文章で、最後まで読むのがお勧めです。絵本でなければ楽しめない、「絵を読む」楽しさがページのあちらこちらにあって、繰り返し読むほどに、味わい深い絵本なのです。
子供達の大好きな動物たちが次々に登場し、おいしそうな食べ物もいろいろ出てきます。「どんぐり」「くり」など秋を感じさせるものもあるので、まさにこれからの季節にぴったりです。
後から来る人のために、自分の持っているものを置いていく、優しい気持ちのあふれた「どうぞのいす」。うさぎさんが意図していたものとは違うけれど、お話し全体に流れるほのぼのとしたムードがいいですよ。文章もリズミカルで読みやすい、読み聞かせにぴったりの絵本です。