まえがきにある、ドロシー・ロー・ホルトの詩を読んで、ドキッとしました。批判ばかりされた子ども、笑いものにされた子ども、激励をうけた子ども、安心を経験した子ども、・・・。我が子はどれに当てはまるだろうか。そして私は、子ども達を十分に抱きしめてやっているだろうか。
考え、気付きました。子どもは、本の内容もさることながら、それを私に読んでもらうというひと時を求めているのです、きっと。私にそばに座っていてほしい、私にページをめくってもらいたい、私の声で伝えてほしい、と。それが証拠に、いつもありったけの本を抱えて「これ読むー」とやってきます。本なんてどれでもいいのです、‘お母さんに’読んでもらうというのが重要なのです。また読まされる、とため息をついていた自分を反省しました。
こんな具合に、本題に入る前から打ちのめされたおかげで、冷静に中身を吟味することが出来ました。知っている本もたくさん、知らない本もたくさんです。子どもにとっては何でもいいといいながら、親としてはやはり本を通じて何かを感じてもらいたいもの。早速いくつかピックアップして、書店や図書館で探しました。この本には、絵本の内容や感想が適度に紹介されていて、頼もしいです。
重要なのは、本を通じて親と子が穏やかな時間を共有すること。私は、私の読む隣で真剣に絵本を見つめる子どものまなざしが好きです。