どんな仕事でも、携わる人が変わるとその仕事の質や意識が変わっていくことがあります。
そんな時、結局仕事は人なんだなあと感じます。
堀内誠一さんの絵本作りや人柄が知りたくて、堀内誠一さん関連の本を読み始めました。
『anan』『POPEYE』などの雑誌作りに関わられていたことは知っていましたが、これほどまでに多才であったことは知りせんでした。
どの人のエピソードの中にも出てくるのは、堀内さんの神業のような仕事の早さ、集中力、好奇心などです。
最初、堀内誠一さんの絵本の仕事のことだけを知りたいと思っていた私も読んでいくうちに、どこからが絵本の仕事でどこからが雑誌の仕事という区分をするのを考えるのは難しいと思うようになりました。
堀内誠一という類まれな才能を持った人が、日本の雑誌や絵本の世界の一時代にいたということは、とても幸せなことだったのだと思います。
没後、何年経っても堀内さん関連の本の出版は途絶えることなく続いているのも堀内さんの人柄を愛する人たちが多いことも関係していると思います。
雑誌での仕事もさることながら、エピソードの中で綴られる堀内さんの人柄にも魅了された一冊でした。
堀内誠一さんのセンスがお好きな方に読んでいただきたい本です。